習慣少年ダイアリー

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ちはやふる について

好きなマンガをオススメするブログです。
17作目はこちら、

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[ちはやふる]です。
同い年の三人、千早・太一・新が熱き青春をかるたに懸ける物語。

[ちはやふる]はジャンルでいうと少女マンガ枠なのですが、週刊少年ジャンプに載っててもおかしくない程の友情・努力・勝利がしっかりしてて熱量のある青春を描いています。

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ヒロインとヒロインに惚れるイケメンがこんなにライバルとして戦うマンガ他には無いのでは?

そう、かるたなので男女の枠はあれど、対等に戦う事が出来るのです。
少女マンガには無い熱い戦い、
少年マンガには無い繊細な恋心や各キャラクターの心情・生活の描き方が両立してるマンガなのです。

かるたのルールは至ってシンプル、「読まれた札を取る」です。
しかし、その「読まれた札を取る」の中に、各々の戦略・性格で優先する札、また自身の名前に由来する“絶対に取られたくない札”が存在します。
千早にとって【ちはやぶる--】から始まる札がそう。
さらにかるたの札は、“詩”なのでそれぞれの札の意味も各々の人生に深く絡んできます。

また、[ちはやふる]の凄い所はメインのキャラクターだけでなく、サブキャラクターをもしっかりと描いている所です。
なんというか、学校の他のクラスや近所の家など「どこかに存在してるであろう」キャラクター達を繊細に描いています。
それは若い学生のキャラクターだけでなく、ずっと力を溜め続け夢を追い続けている、原田先生など年配のキャラクターも同じ。本編に描かれている所だけじゃない、本編に載ってない人生を彷彿とさせてくれます。

花野菫ちゃんはインスタにハッシュタグをいっぱいつけて投稿しちゃうだろうし、
机くんは普段ゲームをしなくてもテトリスマインスイーパーだけはめちゃめちゃやり込んだことがあっただろうし、
詩暢ちゃんは、食べ物の好き嫌いがとても変わってるだろうし、
千早は元号が変わることを誰よりも遅く知ったかもしれない。
そんな描かれてない日常を想像させてくれる個性的で魅力的なキャラクターがたくさんいるマンガです。

[ちはやふる]は簡潔に言うと、人と人とが札を介して、“繋がり結ぶ”物語です。それぞれの人生にぴたりとハマる詩があります。

燃え上がる中にも風情がある青春をぜひとも読んで(詠んで)みて下さい。

ファイアパンチ について

好きなマンガを紹介するブログです。
16作目はこちら、

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[ファイアパンチ]です。

再生能力の“祝福”を持つ少年・アグニが、村ごと妹を焼き殺された復讐に燃え、消えない炎を身体に宿しながら【ファイアパンチ】として生きるダークファンタジー
ジャンプ+とはいえ、「ジャンプでこれをやっていいのか?」と思える程禁忌なワードがたくさん出てきます。

そもそも何故アグニが暮らす村が焼かれたか?
この物語は、氷の魔女と呼ばれる“祝福者”の手によって、地球が氷河期を迎えた所から始まります。
零下にさらされる村には当然食べ物は手に入りませんが、食べなければ村人は餓えてしんでしまいます。
そこで、肉体再生の能力を持つアグニが、

自分の腕を切断し続け、村人に食料として配っているのです。

アグニの肉を食べ生き永らえる村人を見つけた王国の兵士・ドマは、「穢れた人食い村だ」と焼き払います。
ドマの炎は対象を焼き尽くすまで消えない炎です。
再生の能力を持つアグニは、全身が燃えながらも、再生し続ける事で生き続けているのです。

ここまで読んでどれだけ壮絶な物語か、少し伝わりましたか?

[ファイアパンチ]の凄い所は、こんな壮絶な設定や転がし方をいともたやすくポンポンと放り込んでくる所です。
[ファイアパンチ]は能力バトルマンガではありません。見所はあくまでダークファンタジーである救いの無いストーリーです。

アグニは復讐を果たすのか?
氷の魔女を倒せば地球は氷河期を抜けられるのか?
妹によく似た人物は、妹が生きていたのか?

終わらないバッドエンドの映画を見続けているような異様なマンガ。ぜひとも読んでみて下さい。

金田一少年の事件簿 犯人たちの事件簿 について

好きなマンガを紹介するブログです。
15作目はこちら、

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[金田一少年の事件簿 犯人たちの事件簿]です。

じっちゃんの名にかけて!」が名台詞の[金田一少年の事件簿]のスピンオフコメディですね。
本家[金田一]はシリアスな事件と謎解きが主な作品ですが、こちらはその事件を犯人側から描き、トリックの大変さや、謎を解かれる屈辱を描くエンタテインメントです。

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わかりやすいフラグですね。金田一さえ来なければ、犯人たちの目論見は上手くいったのに。

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見立て殺人も楽じゃないのがわかりますね。

本家金田一を読んでいないとわかりにくい所がありますが、読んでる方には本家の印象をねじ曲げてしまうくらいの破壊力があります。
「ああ…あの時、犯人たちはこんな苦労をしてたんだな……」と。
また、本家を読んでいた時には気付かなかった違和感やおかしな点も犯人目線で取り上げているので、その点でも金田一好きには楽しめる作品です。

本家を読んでない方は、ぜひとも本家を読んでからこの作品を手に取ってみて下さい。

ドラベース について

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14作目はこちら、

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[ドラベース]です。
皆お馴染みのドラえもんの世界でのプロ野球を描いたマンガです。

このマンガの凄い所は、この、

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この1ページでどんなマンガか説明出来てしまうのが凄いですよね。シンプル故に、いろいろ想像が広がる。
特大ホームランを打っても、タケコプターがあれば取れちゃうし、
ビッグライトでバットを大きくすることも可能。
しかし、使えるひみつ道具は一試合に指定された3つまでと決まっており、相手チーム同じひみつ道具が使えます。
ターニングポイントで如何に上手くひみつ道具を使えるかが試合のカギを握るわけです。

魔球もたくさん出てきますし、SF(少し不思議な)野球マンガと思ってしまいそうですが、本質はやはり熱い青春を描く王道野球マンガです。

主人公クロえもんが率いるドラーズは、落ちこぼれのダメダメロボットが集まった草野球チームです。努力もせず、限界を自分で決めてしまうような奴らが唯一好きなものが野球だった。
野球では負けなくないと思えた。
そんな奴らがプロ野球の頂点を目指すようになる熱いドラマが描かれます。
さらには同じようにダメロボットだった因縁のライバルの登場など、大人が読んでも胸が熱くなること間違いなしです。
ぜひとも読んでみて下さい。

コンプレックス・エイジ について

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[コンプレックス・エイジ]です。

26歳の派遣社員・片浦渚にとって、“コスプレ”は趣味以上の人生の全てになっていた。
実在するような衣装を自分で仕立て上げ、実在以上の存在感をキャラと共に自分に宿す。
しかし、自分以上に“2次元の近く”にいるコスプレイヤーの出現、身長、他人に話せない秘密、職場の人間関係、そして年齢への悩み。
好きだからこそ中途半端を許せない、趣味に葛藤する物語。

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「好きは呪いだ」

僕はこのセリフがこのマンガの全てを表していると思います。
コスプレだけじゃなく、好きなものに対しての憧れ、潔癖、求める完璧さは誰しもがそれぞれのハードルがあって、そのハードルが高い人程、好きであれば好きであるほど苦しみもあると思います。

全6巻ながら、打ち込み懸けた人生の全てと共に生きる苦しみも楽しみも詰まっているマンガです。
ぜひ読んでみて下さい。

サイコろまんちか について

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[サイコろまんちか]です。
友達のいない変な女の子・伊東が心理学研究部を立ち上げ、恋も部活も心理学の力で解決するコメディ。

全3巻で打ち切りになってしまったとはいえ、とても面白いマンガです。
あえて全3巻で打ち切りという情報を出すことで、“アンダードッグ効果(不利な状況に同情票が集まる事)”と“ゲイン効果(思ってたより良かったというギャップを狙う効果)”が見込めますね。

このように、[サイコろまんちか]には様々な心理学用語が出てきます。
フット・イン・ザ・ドア
バランス理論
学習性無力感
サンクコスト効果
基本的帰属の錯誤
セルフハンディキャッピング

さらには、人間の心理を探る“スタンフォード監獄実験”など実際に行われた恐ろしい実験なども取り上げられます。
覗いてはいけない、しかし知りたい知ってみたい分野が心理学の実験ですよね。皆様人間である以上少なからず興味があると思います。このマンガはそれを面白おかしく教えてくれるマンガです。
重要なのは、面白おかしくという所。コメディが主であるこのマンガは、心理学を振りに使うギャグがとても面白いです。有名作品のパロディもたくさんありますし、きっと気に入ってもらえると思います。

CLOTH ROAD について

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[CLOTH ROAD]です。

ナノテクノロジーが発達した時代で基板が布に織り込まれた服で戦う“モデル”達を描いたファッションバトルマンガ。
タイトルの[CLOTH ROAD]は“布の道”と“十字路”のダブルミーニングなんですね。

このマンガのとてもすごい所は、糸の一本一本まで丁寧に描かれた作画で描かれるトップモデル達のコスチュームの素晴らしさ。

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とても綺麗ですよね。実際にコスプレしてもとても映える衣装だと思います。写真では良さが伝えきれませんが、コミックスの表紙・見開き・イラスト全て緻密に描き込まれています。
服を変形させて戦うバトルシーンも躍動感と迫力があります。
モデルの姉と仕立て屋の弟二人が進む花道。
全11巻の中に星を巻き込む壮大な運命と、モデル達のプライド、強敵達とのバトル。読みごたえがある要素が詰まった珠玉の作品です。
良ければ読んでみて下さい。