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テニスの王子様がどのタイミングでギャグマンガになったのか調べてみた

アニメ化、映画化、ミュージカル、様々なメディアミックスに成功し、今なお大人気を誇る[テニスの王子様]。

そして、もはやとんでもギャグスポーツマンガになったと言っても過言ではない[テニスの王子様]。

ちなみに今本誌では、巨大化しコートよりもデカいサイズになった選手とかが出てきてます。オーラとかでデカく見えるとかじゃなく、本当にデカくなりました。

いつからこんな常軌を逸するようになったのか、最初は本格スポーツマンガだったはず。

なので、どのタイミングで[テニスの王子様]は、ギャグマンガと言えるようになったのか?を調べてみました。

まず始まりの1巻、2巻、3巻、ツイストサーブやバギーホイップショットなど漫画的誇張はありますが実在するショットを打ってます。データを集めて相手の動きを先読みするのもまあアリでしょう。

4巻であの有名な“波動球”の初登場です。ただし、この時点では「120%の力を込めたフラットショット」と説明がついてるので、かめはめ波的な技じゃないことがわかります。

5巻で“スポット”という「相手の筋肉をマヒさせる」技が出てきます。ちょっと怪しくなってきましたね。ちなみに「相手の五感を奪う」キャラクターも存在します。

6巻、7巻、8巻、9巻は比較的まともにテニスをやってます。“ブーメランスネイク”というポール回しもやろうと思えば実際に出来るみたいですね。

10巻にて、天才・不二周助の「スマッシュを無効化する」“羆落とし”が出てきます。この技の汎用性は高く、いろんなキャラがこの技を使います。まあまあまあ。

11巻、12巻、13巻と本格テニスです。「全くバウンドしない」“零式ドロップショット”は、クレーコートならではの技ですね。まあまあ。

14巻、はい、「ボールに回転をかけることで打球を全て自分の元へ引き寄せる」“手塚ゾーン”が出ました。これはかなり、とんでもスポーツになってきましたね。“手塚ゾーン”というネーミングもかなり。しかし、まだ理論はあります。

15巻、16巻で“波動球VS波動球”“消えるサーブ”が見られます。“消えるサーブ”は、「急激な回転をかけることによって視界から外れていく」球ですね。

17巻で部長対決。“手塚ゾーン”VS「相手の手首(辺り)に打球をぶつけ、ラケットを落としてからトドメを刺す二段スマッシュ」“破滅への輪舞曲”が出てきます。

そうなんです。17巻の時点で、段々ととんでもテニスではありますが、ちゃんと理論がある必殺技が続いているんです。決して今みたいに“急にコートサイズまで選手がでかくなる”みたいなことはなかったんです。

18巻、19巻、20巻、とコメディシーンを挟みつつテニスやってます。

21巻、菊丸分身。出ました。分身。あまりにも早く動く為、残像が見えるやつです。3人に分身します。これはかーなーり、禁断の技じゃないでしょうか。

22巻で“無我の境地”という「無意識に今まで体験した必殺技を繰り出す」スーパー状態が出てきます。もうこのへんは理論はありますが、感覚7:理論3ぐらいですよね。

23巻、24巻にて詐欺師と呼ばれるプレイヤー・仁王雅治の“相手プレイヤーを騙す変装”が見られます。そして“データテニスVSデータテニス”という先読み合戦が始まります。

25巻、26巻にて再び“無我の境地”が出てきます。なんなら使いこなして、意識的に“無我の境地”を使います。

意識的に“無我”の境地を使う?????

27巻、一瞬だけ“無我の境地”を使い、相手の技に相手の技をぶつける????そろそろついていけなくなります。感覚9:理論1くらい。

28巻で乾が半ケツになります。

29巻で敵校全員が、“縮地法(実在する)”という特殊な移動法を使いこなし、コートの前後を一瞬で移動します。理論的にはほとんど頭を動かさず移動することで錯覚を利用しており、本当に一瞬で移動してるわけではないみたいですね。この下り覚えておいて下さい。

30巻、「複雑な回転でランダムな動きをする球」VS「回転を一切消滅させる技」のホコタテ。

皆さん大丈夫ですか?もう脳がこのくらいじゃ驚きませんか?

31巻、再び菊丸分身。1人でダブルスを行う。

1人でダブルスを行う??????????????

そして「優れたバランス感覚により、全方向に“縮地法”を行う」選手あらわる。

全方法に縮地法??????????????

そして手塚部長、“無我の境地”の溢れるパワーを左腕1本にまとめる事で相手の球を倍返し出来る“百練自得の極み”発動。

“無我の境地”の溢れるパワーを左腕1本にまとめる事で相手の球を倍返し出来る??????????

もうダメです。感覚200:理論1です。

このへんで[テニスの王子様]のとんでもスポーツは完成形になったと言っても過言ではないでしょう。

じゃあ、とんでもスポーツ“ギャグ”マンガとしては??

この先も「相手の死角を完全に見抜く技」や「“無我の境地”の溢れるパワーを頭脳に集中させる事で、何打目でポイントが決まるかがわかる」“才気煥発の極み”、「物凄い超回転を与えることで、どんな手を使ってもボールがネットを越えない」“百腕巨人の門番”など様々なとんでも技が出てきます。

そしてついに37巻、あの名台詞「ワシの波動球は百八式まであるぞ」「銀は波動球を無効化出来る」が出てきます!

もう、このへんは理論は0です。何の説明もありません。ここですね。

ワシの波動球は百八式まであるぞ

この瞬間が[テニスの王子様]がとんでもスポーツギャグマンガになった事が確定した回と言ってもいいでしょう。

もちろん本人達はめちゃくちゃ真剣です。だから面白い。

[バクマン。]的に言うと『シリアスな笑い』です。

でも、1巻から順に追ったからまだついていけましたが、急に17巻から読んだらもうすでに笑ってまうかもしれませんね。

もちろん[テニスの王子様]自体もとても面白いマンガですので、そこを含めて皆さん楽しく読んでみて下さい。