習慣少年ダイアリー

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キミオアライブ

ここ数日、YouTubeでマンガ紹介の動画を始めるか、noteでマンガ紹介の記事を書き始めるか迷っていた。どちらが自分に合っているか悩んでどちらも始めていなかった。

紹介しようと思っていたマンガの中に[キミオアライブ]があった。

紹介する前に今日、作者の恵口公生先生が亡くなられた訃報を知った。23歳の若さで。

以下が書こうと思っていた記事の内容だ。


【『[キミオアライブ]が受けた苦難と、作品のリンク』

[キミオアライブ]の作者・恵口公生先生のツイートがTwitterでバズった。漫画形式だが内容をかいつまむとこうだ。「著書・キミオアライブの発売時期が新型コロナウイルスによる外出自粛期間と被ってしまい、全く売れなかった。このままでは打ち切りになってしまう。内容が面白くなかったから打ち切りならしょうがないが、このままでは納得がいかない」

このツイートは2020年8月現在3.2万リツイート、5.2万いいねを記録しており、多数の人の目に触れたと言っても過言ではないだろう。

[キミオアライブ]は、高校生・長谷川君生が夢ノートに書いた夢を全て叶える為、ユーチューバーになる物語だ。前向きに生きる力が詰まっていて、とても清々しい。

長谷川君生は、不治の病と言われた病気を患い、長い間病院のベッドの上で過ごした。ベッドの上で、病気が治った後やりたい事を書いて願ったのが“夢ノート”だ。

「リコーダーが吹きたい」「空を飛びたい「秘密基地を作りたい」

どれも滑稽でくだらないものだらけに見えても、あの時の、そして今も君生にとっては全てがどうしても叶えたい夢だ。

新型コロナウイルスでのパンデミックの影響を受けたのはもちろん[キミオアライブ]だけではない。なんなら漫画家だけではなく、ほぼ全ての職種・生活にダメージがあったと言えるだろう。

SNSが発達した今だからこそ出来た宣伝方法で、かろうじて知名度を上げることが出来た[キミオアライブ]。作者の恵口公生先生は、あのツイート以降もTwitterの更新をマメにしている。

どんなに面白いマンガでも、知られなければ読んでもらうことも、ましてや買ってもらうことなど出来ない。収まる気配が無い新型コロナウイルスの影響により、陽の目を浴びる作品がどんどん少なくなってしまう。

皮肉にも、[キミオアライブ]1巻の最後のセリフは、君生が夢ノートに書いた言葉で締められる。

「生きたい」と。

この言葉は、君生の、そして[キミオアライブ]そのもののすがり付くような悲鳴でもあるのかもしれない。】

僕は恵口公生先生とは面識もないし、恥ずかしながら[キミオアライブ]で恵口先生の事を知った。

「生きたい」と夢を描く君生の気持ちを、恵口先生はどんな気持ちで描いてらしたのだろう。

恵口先生のご冥福をお祈り致します。