習慣少年ダイアリー

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シリアスな笑いを極めた「謀略のパンツァー」

笑いにもいろんな形があって、ベタ・シュール・空かし・天丼・共感、その他いろいろな種類やテクニックがある。

古田朋大先生の描く[謀略のパンツァー]は、その中でも“シリアスな笑い”を極めた作品の一つと言える。

“シリアスな笑い”とは[バクマン。]という作品の中で使われた用語で、文字通り「シリアスなシーンなのに笑ってしまう」事を指している。現実で言うなら、『ガチガチに緊張している子供がミスしたのを見ると笑ってしまう』ような“緊張”と“緩和”だ。テレビ番組の『ドッキリ』もそうだ。本人達が真剣であればあるほど見る側は笑えてしまう。

[謀略のパンツァー]の主人公は王海学園の生徒会長である男の子・真澄レイ。成績優秀・品行方正で人望も厚い。

思春期の男の子なので、エロスにも多大なる興味がある。しかし真面目が故、「エロス目的で女性と付き合うのは如何なものか?」という理性が働く。本能が理性を超える前にどうにかせねばと、レイが考え出した究極の方法が『ハーレム漫画の主人公になる』だった。

ハーレム漫画の主人公になりさえすれば、スケベな事が起きても女子は傷つくどころか、むしろ主人公に好意を持っていく。全員が幸せになれるその為に“その優秀すぎる頭脳を、ラッキースケベを人工的に起こす為に全振りする”コメディだ。

[謀略のパンツァー]はほぼ全員が変態でボケであり、会話にほとんどツッコミが存在しない。ボケであるキャラクター達は真剣に、パンツを見る者とパンツを見られる者の攻防を繰り広げる。ならば必然的に

ツッコミ役となるのは我々、読んでいる読者だ。

レイがパンツを見る最初のターゲットに選んだのは、風紀委員長・アン。アンのスカートの中を覗く為、レイは時間帯・高低差・花火大会の打上花火等を駆使し、あくまで“偶然を装って”アンのスカートの中を覗く事に成功する。

しかし、パンツは見れなかった。

何故なら、パンツを狙う男子を懲らしめる為、アンは『パンツを穿かない』という究極の防御法を取っていたからだ!

スカートの中を覗いたのに、パンツが見れなかった事に愕然と崩れ落ちるレイ。ここから、レイとアンのパンツを巡る攻防が始まる。

このように[謀略のパンツァー]では、[デスノート]や[賭博覇王伝カイジ]のような手に汗握る頭脳と心理の攻防が、“パンツ”を中心に繰り広げられる。真剣であればあるほどもはや馬鹿馬鹿しすぎて、エロスより達成感やスポーツのような爽やかさが前面に押し出されていく。

“シリアスな笑い”という一本槍を磨きに磨いて物語が進んでいく。

[謀略のパンツァー]は全4巻の間に個性的な“パンツァー(パンツを見る者)”、可愛いくて魅力的な女の子がたくさん出てくる。

また、伏線やギミックもたくさん仕込まれていて読み応えのある面白い作品となっているのでぜひとも読んで欲しい。

「誰も傷つけない」主人公の優しさと、馬鹿馬鹿しさが詰まりに詰まっている、唯一無二の作品です。

バクちゃん 現実をファンタジーで描く、移民の現状

可愛らしい絵で描く、世の中の厳しいシステムの中で生きる、私達のすぐ隣にいる人達の物語。

増村十七先生が描く[バクちゃん]は、バク星からやってきたバク星人のバクちゃんが、地球の日本に住む物語だ。スペース線の列車、ホログラムでの入国審査などテクノロジーに溢れた描写がふんだんに出てくるが、実は舞台は未来ではなく現代だ。2010年、バク星と地球との間で友好条約が交わされ、活発な交流が期待された。

しかし、温厚で勤勉なバク星人の“夢を食べる”という特性は、地球人に未知の不安を与えた。バクちゃんも日本に来てすぐ入国審査の時と、世話になる下宿先の人物に「犯罪をしないか?」と不躾な質問をされている。
[バクちゃん]が描いているのは、現代の“この”日本で移民が感じる生き辛さだ。慣れない文化、先行する勝手なイメージ、他国で身分を証明する手掛かりの少なさ、無意識の差別。
バクちゃんは日本での永住権を手に入れる為、ハンコ・銀行口座・携帯電話・職など、世界に自分を説明する道具を探していく。僕達がこの国で、産まれた時から持っていると言っても過言ではないものまで。

大変な思いをしてまで日本に移り住むのは、バク星ではもうバク星人の主食である“夢”が枯渇してしまったからだ。区民館の移民センターでは他の星の星人達もそれぞれの理由で日本に来たことが描かれている。
日本で生まれ育った結果、元々持っていた特性や言語を使えなくなってしまった者もいる。生まれ故郷が消滅し、日本で働かざるを得なくなってしまった者も。

マンガの良い所の一つが、『楽しく読める教科書』に成り得る所だと思ってる。僕は[バクちゃん]を読んで、今まで自分が当たり前に持っていたものと、日本で出来た移民の友達が努力して得たものを少し考えた。

とはいえ、[バクちゃん]が描くのは辛辣な話ばかりではない。バクちゃんが経験する日本での楽しい出来事、優しい人々、それら全てもこの国で得たものの一つだ。
また、[バクちゃん]では日本語の読みが難しい人に配慮し、全ての漢字に読みがなが振ってある。
願わくば数年後のバクちゃんが、移民先に選んだこの国を、日本を好きでいてくれていますように、これからも見守っていきたい。

ジブリとキン肉マン

本日、ジブリが作品の場面提供を開始し、「常識の範囲内であれば自由に使用OK」と発表しました。「太っ腹」と喜ぶ感想が多く、もちろん僕もうれしい。

画像の使用を解禁した理由は発表されてないけど、過去の記事では「作品の権利を守ろうとした結果、作品の寿命が短くなってしまう恐れがある」「作品を支えてくれた皆へ恩返しがしたい」とジブリ側が答えていた事もあるらしく、おそらくSNS社会に合わせて皆が喜んでくれるならという決断じゃないか。

このタイミングでのジブリの発表は、どうしても先日の『キン肉マン騒動』と比べてしまう自分がいる。

キン肉マン騒動』とは、先日[キン肉マン]作者のゆでたまご嶋田先生が、Twitterに上がるスクショネタバレに言及し、最終的に「スクショネタバレは法的措置を取る可能性があります。ネタバレに関しては文章についてもです。」の声明が広がり、Twitterの読者がシーンとなってしまった件です。ざっくりと省略しましたが、この件は正直僕よりも詳しく解説してる方がいっぱいいらっしゃったので、知らなかったから詳しく知りたい方は、他の方の記事を読んでみてもいいと思います。

この件で大事なのは

・「スクショは著作権違反」に関しては読者は大人しく受け入れ言うことを聞いた事

・「web読者よりも紙の読者の方が大事」に聞こえてしまうような発言があった事

・ネタバレと感想の定義が曖昧なまま、“法的措置”というパワーワードが広まってしまった事

そして、

・読者は皆、[キン肉マン]が大好きだったから毎週盛り上がっていた事

だと思います。

僕はこの騒動の時に「作者さんの意向が全てだと思う」とツイートしましたが、本音を言うと、「正しい事を言ってるけど、言い方が良くなかったんじゃないかな」と思いました。嶋田先生のそれ以降の発言が今までずっとずっと応援してくれてた読者の方々をバッサリ切って捨てるような言い方に聞こえてしまったからです。

漫画家さんが作品を産み出す苦労は相当凄まじいものだと認識はしていますので、血の滲むような労力で産み出している作品が、簡単に消費されるように映ってしまったのでしょうし、今まで溜まりに溜まった怒りや鬱憤を思わず感情的に言葉にしてしまったのかもしれません。

それでも解禁したジブリと、禁止した[キン肉マン]、どちらが正しいとかは別に無いと思います。「作者さんの意向が全てだと思う」のは、今も変わっていません。

だけど、「どちらが今の時代に合っているか」はやはり考えてしまいます。僕がマンガの感想を呟き続けるのは、この情報過多の時代で、面白いのに埋もれてしまっているマンガを皆さんに知ってもらいたいからでもありますし、「知ってもらう」というのはめちゃくちゃ大事なことだと思います。

Twitterのトレンドに上がれば多くの人の目に留まりますし、新規のお客さんが入ってくる可能性も高いです。トレンドに入る為には、多くの人に感想を呟いてもらう必要がある。

いや、戦略的なことは僕なんかが口を出すことではないのですが、でもやっぱり、一読者として少し悲しかったのは事実です。

だからといって「時代に合わせて著作権を緩和した方がいい。作者さんもスクショを上げてもらった方が得」とは全く思いません。

作者さん達が「スクショや画像の使用歓迎です!」と公表したり、Twitterに「~~~の話」と内容を簡易的に表したタイトルで丸々1話アップするのだって、もしかしたら本当は『生き残る為にやむを得ず身を切っている』行為なのかもしれません。情報過多の時代で、「まず生き残る」に皆さん必死なはず。

だから、嶋田先生が一時の感情に呑まれて言ったのでないのならば、読者としてはそれを聞くまでです。それを聞いて応援する人は応援し続けますし、離れる人は離れる。それだけの話。

でもやっぱり、今からでも先生、編集部さん、読者全員が落ち着ける着地点は無いものかと考えてしまいます。

スーサイドガールについて

先日のとあるニュースを見て、今紹介したいマンガがあるので紹介します。[スーサイドガール]というマンガです。

このマンガは自殺大国と呼ばれる我が国・日本が舞台である。
2019年、日本での年間自殺者は1万9959人。10年間減少し続けてこの数字である。ただの数字ではない、1万9959人も自ら死を選んだ重すぎる絶望だ。
ハインリッヒの法則に当てはめると、1件の自殺には29件の自殺未遂があり、300件の「死にたい」が存在したことになる。

[スーサイドガール]は、[トラウマイスタ]や[ねじまきカギュー]の作者・中山敦支先生がこの現状を憂い、一瞬でも誰かの苦しみを救えたらと描き始めた作品だ。
主人公である女子高生・青木ヶ原星は、16歳の誕生日に自らの命を断つことを望みに生きてきた。自殺志願者が集まるサイトで、死ねなかった事により“自らが死ぬ為に他人の自殺を止めなければいけなく”なる。
夢で見た少女の自殺を止める為その少女と出会い、自分が死ぬ為に「自殺ダメ!ゼッタイ!」と自殺志願者の少女を追いかけ回す姿は、ある種コメディのようにも描かれている。滑稽な星の姿に、出会った少女は考えを改めるも、その直後駅で線路に飛び降りてしまう。


緊張と緩和、緩和からの緊張、[スーサイドガール]ではまるで闇と光のように少女マンガのようなキラキラと絶望が交互に描かれる。
自殺した者にも光や大切な人や楽しみはあったのだろう。しかしそれ以上に絶望が上回ってしまった。


[スーサイドガール]では、その絶望を後押しする者として、“人々を自殺させる悪魔”フォビアが描かれる。
「自殺や自殺者が悪ではない。フォビアが悪なのだ」と。星はフォビアと戦う“スーサイドガール”になり、人々を助けていく。


自殺問題と向き合う事は難しい。自殺者を助けることの難しさ、助けられなかった時の取り返しのつかない絶望、自らも心の闇に蝕まれないようにしなければならず、そしてその人と何処までいつまで付き合い続けれるのか。
“スーサイドレスアップ”“ダンマツマジカル”などのパワーワードと勢いある画面で希望を描く。
この作品はフィクションであり、登場するフォビアや登場するスーサイドガール達もフィクションの存在かもしれない。
しかし、自殺者が報道される度にどこかでつぶやかれる「誰かに助けてもらえば良かったのに」の“誰か”は、ここで今も“必死に”戦っている。そんな願いが詰まっている作品です。

キミオアライブ

ここ数日、YouTubeでマンガ紹介の動画を始めるか、noteでマンガ紹介の記事を書き始めるか迷っていた。どちらが自分に合っているか悩んでどちらも始めていなかった。

紹介しようと思っていたマンガの中に[キミオアライブ]があった。

紹介する前に今日、作者の恵口公生先生が亡くなられた訃報を知った。23歳の若さで。

以下が書こうと思っていた記事の内容だ。


【『[キミオアライブ]が受けた苦難と、作品のリンク』

[キミオアライブ]の作者・恵口公生先生のツイートがTwitterでバズった。漫画形式だが内容をかいつまむとこうだ。「著書・キミオアライブの発売時期が新型コロナウイルスによる外出自粛期間と被ってしまい、全く売れなかった。このままでは打ち切りになってしまう。内容が面白くなかったから打ち切りならしょうがないが、このままでは納得がいかない」

このツイートは2020年8月現在3.2万リツイート、5.2万いいねを記録しており、多数の人の目に触れたと言っても過言ではないだろう。

[キミオアライブ]は、高校生・長谷川君生が夢ノートに書いた夢を全て叶える為、ユーチューバーになる物語だ。前向きに生きる力が詰まっていて、とても清々しい。

長谷川君生は、不治の病と言われた病気を患い、長い間病院のベッドの上で過ごした。ベッドの上で、病気が治った後やりたい事を書いて願ったのが“夢ノート”だ。

「リコーダーが吹きたい」「空を飛びたい「秘密基地を作りたい」

どれも滑稽でくだらないものだらけに見えても、あの時の、そして今も君生にとっては全てがどうしても叶えたい夢だ。

新型コロナウイルスでのパンデミックの影響を受けたのはもちろん[キミオアライブ]だけではない。なんなら漫画家だけではなく、ほぼ全ての職種・生活にダメージがあったと言えるだろう。

SNSが発達した今だからこそ出来た宣伝方法で、かろうじて知名度を上げることが出来た[キミオアライブ]。作者の恵口公生先生は、あのツイート以降もTwitterの更新をマメにしている。

どんなに面白いマンガでも、知られなければ読んでもらうことも、ましてや買ってもらうことなど出来ない。収まる気配が無い新型コロナウイルスの影響により、陽の目を浴びる作品がどんどん少なくなってしまう。

皮肉にも、[キミオアライブ]1巻の最後のセリフは、君生が夢ノートに書いた言葉で締められる。

「生きたい」と。

この言葉は、君生の、そして[キミオアライブ]そのもののすがり付くような悲鳴でもあるのかもしれない。】

僕は恵口公生先生とは面識もないし、恥ずかしながら[キミオアライブ]で恵口先生の事を知った。

「生きたい」と夢を描く君生の気持ちを、恵口先生はどんな気持ちで描いてらしたのだろう。

恵口先生のご冥福をお祈り致します。

テニスの王子様がどのタイミングでギャグマンガになったのか調べてみた

アニメ化、映画化、ミュージカル、様々なメディアミックスに成功し、今なお大人気を誇る[テニスの王子様]。

そして、もはやとんでもギャグスポーツマンガになったと言っても過言ではない[テニスの王子様]。

ちなみに今本誌では、巨大化しコートよりもデカいサイズになった選手とかが出てきてます。オーラとかでデカく見えるとかじゃなく、本当にデカくなりました。

いつからこんな常軌を逸するようになったのか、最初は本格スポーツマンガだったはず。

なので、どのタイミングで[テニスの王子様]は、ギャグマンガと言えるようになったのか?を調べてみました。

まず始まりの1巻、2巻、3巻、ツイストサーブやバギーホイップショットなど漫画的誇張はありますが実在するショットを打ってます。データを集めて相手の動きを先読みするのもまあアリでしょう。

4巻であの有名な“波動球”の初登場です。ただし、この時点では「120%の力を込めたフラットショット」と説明がついてるので、かめはめ波的な技じゃないことがわかります。

5巻で“スポット”という「相手の筋肉をマヒさせる」技が出てきます。ちょっと怪しくなってきましたね。ちなみに「相手の五感を奪う」キャラクターも存在します。

6巻、7巻、8巻、9巻は比較的まともにテニスをやってます。“ブーメランスネイク”というポール回しもやろうと思えば実際に出来るみたいですね。

10巻にて、天才・不二周助の「スマッシュを無効化する」“羆落とし”が出てきます。この技の汎用性は高く、いろんなキャラがこの技を使います。まあまあまあ。

11巻、12巻、13巻と本格テニスです。「全くバウンドしない」“零式ドロップショット”は、クレーコートならではの技ですね。まあまあ。

14巻、はい、「ボールに回転をかけることで打球を全て自分の元へ引き寄せる」“手塚ゾーン”が出ました。これはかなり、とんでもスポーツになってきましたね。“手塚ゾーン”というネーミングもかなり。しかし、まだ理論はあります。

15巻、16巻で“波動球VS波動球”“消えるサーブ”が見られます。“消えるサーブ”は、「急激な回転をかけることによって視界から外れていく」球ですね。

17巻で部長対決。“手塚ゾーン”VS「相手の手首(辺り)に打球をぶつけ、ラケットを落としてからトドメを刺す二段スマッシュ」“破滅への輪舞曲”が出てきます。

そうなんです。17巻の時点で、段々ととんでもテニスではありますが、ちゃんと理論がある必殺技が続いているんです。決して今みたいに“急にコートサイズまで選手がでかくなる”みたいなことはなかったんです。

18巻、19巻、20巻、とコメディシーンを挟みつつテニスやってます。

21巻、菊丸分身。出ました。分身。あまりにも早く動く為、残像が見えるやつです。3人に分身します。これはかーなーり、禁断の技じゃないでしょうか。

22巻で“無我の境地”という「無意識に今まで体験した必殺技を繰り出す」スーパー状態が出てきます。もうこのへんは理論はありますが、感覚7:理論3ぐらいですよね。

23巻、24巻にて詐欺師と呼ばれるプレイヤー・仁王雅治の“相手プレイヤーを騙す変装”が見られます。そして“データテニスVSデータテニス”という先読み合戦が始まります。

25巻、26巻にて再び“無我の境地”が出てきます。なんなら使いこなして、意識的に“無我の境地”を使います。

意識的に“無我”の境地を使う?????

27巻、一瞬だけ“無我の境地”を使い、相手の技に相手の技をぶつける????そろそろついていけなくなります。感覚9:理論1くらい。

28巻で乾が半ケツになります。

29巻で敵校全員が、“縮地法(実在する)”という特殊な移動法を使いこなし、コートの前後を一瞬で移動します。理論的にはほとんど頭を動かさず移動することで錯覚を利用しており、本当に一瞬で移動してるわけではないみたいですね。この下り覚えておいて下さい。

30巻、「複雑な回転でランダムな動きをする球」VS「回転を一切消滅させる技」のホコタテ。

皆さん大丈夫ですか?もう脳がこのくらいじゃ驚きませんか?

31巻、再び菊丸分身。1人でダブルスを行う。

1人でダブルスを行う??????????????

そして「優れたバランス感覚により、全方向に“縮地法”を行う」選手あらわる。

全方法に縮地法??????????????

そして手塚部長、“無我の境地”の溢れるパワーを左腕1本にまとめる事で相手の球を倍返し出来る“百練自得の極み”発動。

“無我の境地”の溢れるパワーを左腕1本にまとめる事で相手の球を倍返し出来る??????????

もうダメです。感覚200:理論1です。

このへんで[テニスの王子様]のとんでもスポーツは完成形になったと言っても過言ではないでしょう。

じゃあ、とんでもスポーツ“ギャグ”マンガとしては??

この先も「相手の死角を完全に見抜く技」や「“無我の境地”の溢れるパワーを頭脳に集中させる事で、何打目でポイントが決まるかがわかる」“才気煥発の極み”、「物凄い超回転を与えることで、どんな手を使ってもボールがネットを越えない」“百腕巨人の門番”など様々なとんでも技が出てきます。

そしてついに37巻、あの名台詞「ワシの波動球は百八式まであるぞ」「銀は波動球を無効化出来る」が出てきます!

もう、このへんは理論は0です。何の説明もありません。ここですね。

ワシの波動球は百八式まであるぞ

この瞬間が[テニスの王子様]がとんでもスポーツギャグマンガになった事が確定した回と言ってもいいでしょう。

もちろん本人達はめちゃくちゃ真剣です。だから面白い。

[バクマン。]的に言うと『シリアスな笑い』です。

でも、1巻から順に追ったからまだついていけましたが、急に17巻から読んだらもうすでに笑ってまうかもしれませんね。

もちろん[テニスの王子様]自体もとても面白いマンガですので、そこを含めて皆さん楽しく読んでみて下さい。

100日後に死ぬワニ

Twitterでめちゃめちゃ流行ってる、きくちゆうき先生の[100日後に死ぬワニ]。

僕も大好きで毎日楽しみに見てます。

パロディを描く人もたくさん出てきて、完全に一つのブームになっています。

100日目が近付く度にワニの周りの人間関係が少しずつ変化していて、残り3日の今、出てきたキャラクターが勢揃い、まるで大団円を迎えるかのような雰囲気です。未だに死ぬ様子は全く見えない。

でもワニ死ぬんですよね。ワニが死ぬ所を見たくないからブロックしてる人もいっぱいいるとか。

どんな100日目を迎えるか気になります。

気になりますのでガチで予想してみます。

まず、ファンタジーでなくあくまで日常の死を迎えるはず。あまりぶっ飛んだ死だと、「なんじゃそりゃ」となってしまうからです。そして100日目に死が訪れるので、「1ヶ月後ーー」のような描写は無い。ので現状、『寿命』や『病死』は無いと思います。

さらに、“後味の悪さ”は出来るだけ排除したいのではないかと思います。何故ならあくまで、娯楽の為に描いておられるはずだからです。ので『通り魔に刺される』などは除外。

従って一番可能性があるのは『事故死』だと思いますが、それは作者さんも予想される事を予想してると思います。僕が作者さんなら、大筋は外さず、ちょっと裏切りたい。

そして、Twitterでの“話題性”と“SNSの発信力”を活かして僕は、

『99日目に、トラックに轢かれそうになる描写が入り100日目本当にワニを死なせるか読者に多数決を取る』を予想します。

ワニをタイトル通り本当に死なせるか、皆が読みたかったのは何か、ワニを本当に死なせるのは楽しみにしている“読者”じゃないのか、それを曲げてでもワニを助けるか、ワニの選択肢を決める所までがこの作品なのではないかなと思っています。

ワニが助かった場合、「ワニの日常は今日も続いていくーー」みたいな打ち切りのような終わり方になるんじゃないかなと思ってます。打ち切りも“望んでいたエンドを迎えられなかった”とほぼ同様ですし。

あと3日で答えが出るのが楽しみでもあり、寂しくもあります。

ちなみに僕がTwitterで描いたワニパロディは、

『101日目にワニがゾンビとして蘇り、死までー1日になる』というものでした。

お察しの通り、基本思想が暗い。